MACD売買サイン点灯銘柄
ここでは、2025/4/24の大引け時点で12EMA - 26EMAで算出したMACDとそのMACDの9EMAと9SMAのシグナルから、MACDがシグナルを下抜けて売りサイン、MACDがシグナルを上抜けて買いサインの条件にマッチした銘柄を掲載しています。
MACDの解説
MACDとは、Moving Average Convergence Divergenceの略称で、日本語では移動平均収束拡散または移動平均収束乖離と呼びます。米国の投資家であるGerald Appel氏が1979年に考案し、直近の価格に比重をかけて計算する指数移動平均(Exponential Moving Average、略称EMA)を使用して、トレンドの転換を早めに察知できることに長けたテクニカル指標です。
MACDの見方
短期EMAから長期EMAを引いた値がMACD、MACDのn日EMAまたはSMAをシグナル、MACDの値からシグナルの値を引いた差をヒストグラムと呼びます。
考案者のGerald Appel氏の教科書通りに短期EMAが12日、長期EMAが26日、シグナルが9日で設定することが一般的です。
シグナルについては、比較的新しいツールやアプリはシグナルもEMAで算出していることが多いのですが、古いツールやアプリは単純移動平均であるSMA(Simple Moving Average)で算出している場合があります。ここではEMAとSMAの両方を算出しています。EMAで算出した方が直近の価格に比重がかかっているため、より早くにトレンドの転換を察知できるので、シグナルもEMAでの算出が推奨されます。
MACDとシグナルの値を結んで2本のラインを形成し、2本線の水準とそれぞれが交差する点から売買サインを判断することができます。通常、MACDが0を上回っていれば上昇トレンド、MACDが0を下回っていれば下落トレンドの状態と判断します。
また、ヒストグラムから、2本線交差の発生を先読みすることができます。ヒストグラムがプラス域から値を切り下げて0に向かっている場合はデッドクロスが近いことが示唆され、マイナス域から値を切り上げて0に向かっている場合はゴールデンクロスが近いことが示唆されます。
MACDの活用方法
MACDがシグナルを下抜けした時をデッドクロスで売りサイン、MACDがシグナルを上抜けした時をゴールデンクロスで買いサインと判断しますが、MACDとシグナルの交差自体は頻繁に発生するため、騙しであることも少なくありません。
そのため両ラインが0を上回った状態でMACD線がシグナル線を下抜けた時を理想的な売りサイン、両ラインが0を下回った状態でMACD線がシグナル線を上抜けた時を理想的な買いサインと判断します。
MACDの計算式
指標の計算は、当サイトやアプリ・ツールを利用すれば自動で行ってくれますが、計算式にもとづいた指標の理解を深めれば、トレードで指標をさらに活かすのに役立ちます。
MACDで使用するMACD、シグナル、ヒストグラムの3つの値は、それぞれ以下の式から算出することができます。教科書通りに短期EMAが12日、長期EMAが26日、シグナルが9日で設定することが一般的です。
MACD | = | 短期EMA - 長期EMA |
---|---|---|
シグナル | = | MACDのn日EMAまたはSMA |
ヒストグラム | = | MACD - シグナル |
計算式からもお分かりいただけるように、MACDの算出において、重要なのはEMAであることから、EMAの計算式について重点的に解説します。
EMAの算出
EMAは、直近の値に比重をかけて計算され、次の式で算出することができます。
EMA | = | (当日の指標 - 前日のEMA) × ( 2 ÷ (n + 1) ) + 前日のEMA |
---|
なお、初日のEMAについては算出することができないため、単純移動平均のSMA(Simple Moving Average)を初日のEMAとします。
初日のEMA (=SMA) | = | 当日の指標 + ... + n日前の指標 |
---|---|---|
n |
この初日のEMAを前日のEMAとして代入し、以降のEMAを算出します。
キーエンスやディスコのような値嵩銘柄の場合、算出できた同じ日足設定のMACDやシグナルの数値が当サイトや他のツールやアプリの数値と微妙に合わない場合は、初日のEMAであるSMAの部分が影響していると考えられます。その場合は、より過去の終値のデータのSMAから基に算出していけば、EMAは直近の価格に比重をおくので、誤差は次第に詰まります。少なくとも100日以上前の終値のデータのSMAから基に算出していれば、誤差はほとんど生じません。